プロジェクト記録 / 公開ベータ · v1.6.0

Japanese Reading Assistant:辞書・文法解析・PDF OCRを読書画面に残す

選択中の日本語に対して一つの訳文、語彙、文法解析を表示し、Obsidian内蔵PDFビューアでは選択範囲のローカルOCRにも対応するプラグイン。

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日本語を読むときに流れを止めるのは、未知語そのものよりも、辞書、翻訳、文法解説、原文を何度も往復することです。このプラグインはその操作をObsidianの現在の画面に残します。短い選択ではコンパクトな語彙説明を、文では一度だけモデルに問い合わせ、同じ訳文を共有する語彙ビューと文法ビューを表示します。

リポジトリは公開済みです:Normanchine/obsidian-japanese-reading-assistant。現在はGitHub Releaseからの手動導入、またはBRATによるベータ導入が可能です。Obsidian Community Pluginsのディレクトリにはまだ掲載されていません。

一回の解析を、一つの文に結び付ける

目的は長い一般論の解説を作ることではありません。文には一つの共通訳を残し、語彙ビューでは辞書上の意味とこの文での意味を分けます。文法ビューでは原文の該当箇所を色付きの波線で示し、短い説明カードに対応させます。これにより、解説だけが原文から離れてしまうことを避けます。

あそこ と マンション の読み、品詞、基本義、文中義を表示する語彙ビュー

語彙ビューは現在の文から始まります。「文中」は新しい辞書項目ではなく、この文での働きを示します。

原文中のマンションですと説明カードを対応付ける文法ビュー

文法ビューは「〜です」を原文中に示し、この文での判断・説明の役割を短く説明します。結果は固定、移動、リサイズできる非モーダルウィンドウに表示され、原文を置き換えません。

Obsidianを離れないPDF OCR

教材やスキャンされた読本では、文字を選択できないことがあります。Obsidian内蔵PDFビューアでは、Altを押しながら小さな範囲をドラッグすると、その範囲だけがローカルのPP-OCRv5サービスに送られます。認識結果は通常の文と同じ翻訳、語彙、文法の流れに入ります。

PDFビューア上で日本語教材の一文をローカルOCR用に選択している画面

OCRに渡るのは読者が描いた範囲だけで、PDF全体ではありません。小さい文字では原画像と表示倍率の影響を受けるため、ページを拡大してから選択する方が安定します。

この機能は意図的に狭くしています。PDFを完全な電子書籍に変換するものでも、OCR結果ごとにノートを保存するものでもありません。読んでいるその一文を理解するための機能です。

モデル、データ、導入の境界

テキスト解析にはローカルOllama、またはユーザーが設定したDeepSeek互換エンドポイントを使えます。境界は異なります。Ollamaは端末または信頼できるLAN上で動かせますが、DeepSeekモードでは現在の選択文と固定の解析プロンプトが設定済みAPIへ送信されます。プラグインはノート全体、ファイル名、Vaultパス、周辺ノートを送信せず、テレメトリも含みません。PDF OCRサービスはローカルの 127.0.0.1 で待ち受け、選択画像はVaultに保存されません。

導入にはObsidian 1.11.5 以降と、設定済みの解析プロバイダーが一つ必要です。PDF OCRにはローカルのPP-OCRv5サービスも必要です。手動導入、BRAT、OCR環境の手順はリポジトリのREADMEにあります。

まだ検証していない部分

現在の結果はメモリ内だけに残ります。語彙カードと間隔反復への書き出しは、まだ永続機能ではありません。PDF OCRはObsidian内蔵PDFビューアの表示中ページを対象にしており、EPUB、Canvas、第三者製リーダーのための汎用OCRではありません。出力品質は、選んだモデルが構造化JSON形式を安定して守れるかどうかにも左右されます。

そのため現時点では、これは読書中の瞬間を支える小さな助手であって、完全な日本語コースや暗記システムではありません。復習カードを加える前に、それが読後の整理コストを実際に減らすかを確かめるのが次の検証になります。